ヒラスズキ道・知らないと損するトップウォーターゲーム(後編)
ヒラスズキのルアーフィッシングには、他のサカナ同様に様々なルアーを用いて挑戦することができます。
ヒラスズキ釣りに用いられるルアーとしては、
- ミノー
- シンキングペンシル
- トップウォーター
- ワーム(ジグヘッド)
などで、ヒラスズキの生息するポイントの状況などやアングラーの好みや経験などに応じて選択できます。
今回は特に表層(海面近く)でヒラスズキを狙うトップウォータールアーについて掘り下げて解説しています。
ここからは後編です。
ぜひトップウォーターゲームを極めてくださいね!!
前編はこちら↓↓
トップウォータープラグで釣果アップ
さてここからは、トップウォータープラグを用いた釣果アップのポイントについて解説していきます。
なおトップウォータールアーはプラグの範疇に入るため、
- トップウォーター
- トップウォータールアー
- トップウォータープラグ
などと呼ばれる場合があります。
トップウォーターのアクションに関する専門用語
まずは今後出てくる、トップウォーターのアクションに関する専門用語を解説していきますね。どれもよく使う用語ですのでしっかりとマスターしてみてください。
ドッグウォーク
ドッグウォークは、ラインの糸ふけなどを利用して、ルアーを左右にふるアクションで、トップウォータールアーの基本的な動作の一つです。
ポッピング
ポッピングとは、リトリーブよりもさらに強くポッパーを動かすアクションで、ロッドのジャークによって、大きなしぶきやポップ音をたて、ヒラスズキに強烈にアピールします。
画像:マリアHP ダックダイブより
ダイビング
ダイビングとは、大きくロッドをジャークさせ、ポッパーをいったん水中に潜らせることで、大きなバブルを発生させるアクションです。
スイミング
スイミングとは、ダイビングのあとリトリーブし、ルアーを水中で引き寄せるアクションです。
・トップウォーターのアクション
ヒラスズキ釣りに使用するルアーには様々なものがあり、それぞれのルアーの特徴を最大限発揮することができるアクションがあります。
特徴をとらえたアクションをさせることで、ヒラスズキに猛烈にアピールし、釣果を稼ぐことができるので、参考にしてみてください。
ポッパーにおすすめのアクション
「ただ巻き(リトリーブ)」はただ巻くだけのアクションですが、ポッパーの場合には巻くだけで、前面のカップが水を受け、しぶきやポップ音を発して、ヒラスズキを誘います。
ただし、ゆっくり巻いているだけではポッパーの特徴を活かすことができないので、高速で巻いたり、ロッドをシャクって「ボコッ」とポップ音を出して存在をアピールさせてみたりと使ってみてください。
他に、ロッドを小さく動かすトウイッチや、ポッピングを細かく行うなど、さまざまなアクションを組み合わせることで、ヒラスズキを誘うことができます。
ペンシルベイト・ダイビングペンシルにおすすめのアクション
ペンシルベイト・ダイビングペンシルは、ポッパーのように音やしぶきを発生しないので、ポッパーに比べるとアピール力は弱くなります。
基本的なアクションはポッパーと変わらず、ドッグウォークやダイビング、リトリーブ、そしてそれらの組み合わせですが、しっかりとした動きをヒラスズキに見せることが必要です。
ただし、外観が魚に見えるペンシルベイトは、リトリーブするだけでも、ヒラスズキからはベイトに見える場合もあり、緩急おりまぜて、ヒラスズキを誘うと釣果に結び付くことがあります。
トップウォータープラグがヒラスズキに有効なシチュエーションとは
次にトップウォーターがヒラスズキに有効なシチュエーションについて解説していきます。
時間や季節に関して
トップウォーターが有効な時間は、
- 朝マズメ
- 夕マズメ
などのマズメ時です。
一般的にマズメ時は釣果が上がることで知られていますが、ヒラスズキの場合も同様です。
それはナゼか?!
マズメ時は、ヒラスズキなどの魚の活性があがるとともに、ベイトとなる小魚が海面近くに集まってくるからです。
そのため、マズメ時はトップウォーターを用いるのに適した時間帯なのです。
トップウォーターを用いるのに適した時期
次にヒラスズキ釣りにトップウォーターを用いるのに適した時期について解説します。
晩秋のカタクチイワシが接岸している時期
地域差もありますが、九州北部では12月になるとカタクチイワシが大量に接岸し、ヒラスズキを始め、ヒラマサ・カンパチ・ブリ・イサキ・マダイとさまざまな魚がカタクチイワシをバク食いするタイミングがあります。
カタクチイワシは大型魚に追われ、岸に打ちあがるほど浅瀬に逃げ込んでくるのですが、このタイミングではトップウォータープラグが最強と化します!
11月~12月はトップウォータープラグをぶら下げ、カタクチイワシを探し回ってみてください。カタクチイワシを見つけるのは意外とカンタンで、大量にイワシ類が浅瀬に入っていると、ところどころの足場で小魚が打ちあがっているのを目にできますよ。
バチ抜けの時期
シーバス(マルスズキ)でのバチ抜けパターンはとても有名で、ポピュラーなパターンなのですが、外海での釣りがメインのヒラスズキ釣りではあまり聞くことのないパターンですね。
ですが、河口付近での釣りや、河口に絡んだ磯場での釣りではヒラスズキにもバチ抜けパターンが適用できるシチュエーションが存在するのです!
バチ抜けとは
バチとは、砂の中に生息するイソメやゴカイ類の総称になります。
バチ抜けとは、冬から春先にかけての大潮や中潮などの潮が大きく動くタイミングでイソメやゴカイが産卵のために砂の中から這い出てきて、水面を大量に流れていく光景のことを言います。
このバチ抜けのタイミングでトップウォーターを用いれば、ヒラスズキを多く釣ることができるでしょう。
天候や波の状況について
トップウォーターがヒラスズキに有効な天候などについて解説します。
トップウォーターが得意とする状況
風があまり吹いておらず水面が比較的静かな時にはトップウォーターは最高に有効です。
トップウォータールアーは水面に浮いている状態なので、水面のぎらつきなどが相まってルアーのシルエットがボヤけ、ヒラスズキからは、ルアー全体が見えるわけではありません。
なので、天気が良く、波も強くない場面でも、神経質なヒラスズキにルアーが見切られづらく、反射的に反応させて釣ることができるのです。
トップウォーターが不得意とする状況
風が強いときや波が高いとき
風があるときは、水面は荒れている場合が多いので、ヒラスズキは水面にトップウォータールアーがあっても気が付かない場合が多く、見逃してしまいます。
ダイビングペンシルやペンシルベイトでは波が邪魔をして水を掴むことができず、まったく性能を発揮しきれないんですね。
このような状況での打開策としては、ポッパーを使うことで魚の反応を水面でも得られやすくなります。
ポッパーは全面にカップがあるので、多少の波でも水を掴むことができ、さらに「ボコッ」と音を発することもできるので、ヒラスズキにアピールすることが可能なんです。
以上のような理由から、風のない状況ではトップウォータールアーはヒラスズキに認識されやすく最高に有効なのだといえます。
ヒラスズキの多く生息する磯場では、風の有無にかかわらず、波立っている場合が多いので、荒波でなく凪に近い場合にはトップウォーターを使用することをおすすめします。
ただし、先ほども述べましたが、別の見方をすることもできます。
特にポッパーを用いる場合には、波が大きかったり、風がある際でも、ポッパー特有のしぶきやポップ音で強烈にヒラスズキにアピールすることができるので、有効といえます。
ルアーの選択に確実にこれといった回答は無い場合があるので、アレコレと試してみても良いでしょう。
トップウォーターがヒラスズキ釣りに有効なエリア
最後に、トップウォータールアーでヒラスズキを狙うのに適したエリアをご紹介します。
シャロー帯
それはシャローエリアです。
シャローエリアにもさまざまな場所がありますが、具体的なポイントでいうと以下のようなところになります。
ゴロタ場
遠浅な磯
サーフ
岬の付け根~先端
基礎が大きく張り出した防波堤
シャローエリアには、小魚が集まっており、ヒラスズキにとっては格好の餌場となります。
表層でヒラスズキを狙うトップウォーターは水深の浅いシャローエリアに最も適したルアーの一つです。
ぜひトップウォータープラグをメインルアーとして上記のようなポイントを攻めまくってください!
ヒラスズキ用ポッパー厳選の3選
(タックルハウス)フィードポッパー
私が一番多様しているのがタックルハウス社のフィードポッパー。
ポッピングなしのただ巻きでも釣れる最強ポッパーですね!
フィードポッパーは正統なポッパーというより、ペンシルベイトの良さも合わせ持った「ハイブリッドポッパー」という立ち位置です。
ポッパーにしてはカップ部が浅いので、ポップ音を出して誘うという使い方より、カップ部で水を掴ませて移動距離を抑えてピンポイントでじっくりと誘うようにすると釣果アップに繋がりますね。
軽いジャークでもポップサウンドを奏でるマウスカップは音質重視。水面ぎりぎり、ほぼ直立の浮き姿勢は吸い込みやすく、ピンスポットの集中ポッピングも可 能に。コンパクトボディ、高比重で飛距離も抜群。シイラ、カツオ、マグロ、青物、ヒラスズキとターゲットは幅広く、ショアでも、オフショアでも使う場所も 選びません。
参照:タックルハウスHP
(ヨーヅリ)ハイドロポッパー
正統派ポッパーと言えばヨーヅリ社のハイドロポッパー!
ロングセラー商品であり王道中の王道ポッパーです。
ハイドロポッパーの特長は圧倒的なカップの大きさにあります。
この大口径のカップから出される「ボコッ!!」というポップ音は強烈に魚にアピールします。遠投した先でも派手なポップ音が人間にも明確に聞こえるほどです(笑)
さらにこのポッパーの良いところは、遠投性能がかなり高いところです。
ロングキャスト必須のシイラゲームでもメインで使えるほどの性能を有しているんですね!
爆音ポッパーを一度お試しあれ!!
(マリア)ポップクイーン
ハイドロポッパーとは真逆のスタンスなのがマリア社のポップクイーンです。
ハイドロポッパーが「キング」だとすると、このポッパーは正に「クイーン」(笑)
ポップクイーンのカップ部は縦長の楕円形なうえに小さいので、派手なポップ音を出すことはできません。イメージとしては「チュボッ!チュボッ!」というポップ音です。
シルエットもポップ音も控えめなポップクイーンが威力を発揮するシチュエーションは、風が弱く、磯に当たる波もシャバシャバなときです!
このような状況のときは、ヒラスズキにプレッシャーが掛かりやすく、すぐにスレて口を使わなくなってしまいます。
そこで出番なのがこのポップクイーン。
小さいシルエットに弱いポップ音が絶妙に弱った小魚を演出し、神経質なヒラスズキに違和感を与えずバイトに至らせることができるのです!
さぁぜひポップクイーンを使ってみてください。
サイズはF80・F105・F130の3種類がおすすめ!
- とりあえず一個買うならF105から。
- 青物が混じる釣り場ならF130を。
- 波がシャバシャバな凪に近い場面を想定するならF80でGOです!
番外編(青物用トップウォータープラグ)
ヒラスズキが潜む荒磯では、ヒラスズキに限らず、青物もベイトを求めて浅場に入ってくることが多々あります。
そんな高活性な青物に抜群に効くルアーが
「オシア別注平政 220F(160F)フラッシュブースト」です!
この記事と合わせて、「別注平政FB」を徹底解説した記事をチェック!!
まとめ
以上、前編後編にわたって、トップウォーターの基礎知識から、釣果アップについて解説しました。
これらを参考にして、トップウォータープラグを積極的に使ってみてください。
トップウォータープラグを信じて投げ続ければ、派手なジャンプでヒラスズキがあなたを迎えてくれるハズですよ!!
ヒラスズキ用ペンシルベイト・ダイビングペンシル厳選の3選は前編にて紹介していますので要チェックです!
合わせて読みたいトップウォータープラグ特集記事