愛竿だったゼナックのロッド「ミュートス」・ DEFFI MUTOS Plug special 110
タイトルが「だった」と過去形になっている理由は後ほどご説明します。
わたしは、大半の釣り好きな方々と同様のサンデーアングラーです。
なので、釣行エリアにも限りがあり遠征釣行などはあまりできません。
好条件下での釣りには恵まれていないといえるでしょう。
近年は主に和歌山、沖磯でのフカセ釣りを中心としているので磯釣りがオフシーズンの時期や、青物が好釣果という情報がはいったときなどはショアジギングに行きます。
一年に10回行くか行かないかくらいで釣行回数は少ないですが、この釣りの知名度がほとんどなかった頃の十数年前からショアジギングを楽しんでいます。
そして、この釣りの開拓者といえる本林氏や中山氏、中村氏に魅かれ釣りのジャンルとしては最も確率の低そうな(笑)ショアジギングに魅力を感じました。
サンデーアングラーである私の釣行エリア内でも数は少ないものの、時々は記録級の大型の青物があがります。
もし、めったにないチャンスがきて、大物をバラシて獲れなかったときには、この精神的なダメージたるや計り知れないものがあります。
翌日からの仕事にも必ず悪い影響をおよぼします、、(笑)
なので、最も重要であると思われるロッドには一切の妥協をせず満足のできるスペックが備わった、気に入ったロッドを使っています。
それが私にとっては
「ゼナック DEFFI MUTOS Plug special 110」でした。
私がロッドに対して考慮する要素としては2点しかありません。
それはどのようなロッドに対しても同じだと考えています。
- 魚にクワセるまでの方法、手段、操作性。
- 魚をかけてからのやり取りからランディングまで。
まず①「魚に喰わせるまでの方法、手段、操作性」は
狙う魚種によって仕掛けや、釣り方が異なるだけでショアジギングだとルアーのキャストにおけるキャスタビリティ(飛距離や方向性)などであり、このロッドの特徴はベリーからトップまでの連動した、しなりが秀逸で、フルキャストせずとも安定して飛距離がだせるということ。
また、力まなくても降り抜け感がかなりよく、多少の悪条件下(向かい風や横風)などでもキャスト時に竿先が全くブレないため狙ったポイントまでルアーを運んでくれます。
おまけにKガイド仕様なのでガイドのラインへの干渉も少なく、トラブルはほとんどありません。
青物に対しても有効ですがピンポイントでルアーを正確に撃つことが求められるヒラスズキに対してもかなりのアドバンテージになると思います。
画像:ゼナックHP
続いて②魚を掛けてからのやり取りからランディングまで、についてですが、
これは私の感覚的な要素がかなり入るので少しでも参考になればと思います。
前述したように、主にフカセ釣りをしているため、魚とのやり取りではガチンコ勝負で強引にフカセるという方法はあまりしません。(フックのかかり具合もあるので)
どちらかというと魚を怒らせいないように、いなしてやり取りをしている感じです。
それでもダメなら強引にゴリマキです(笑)
ただこれは磯竿での癖なのかもしれませんが、このロッドはそういうやり取りをする私にすごく合っているような気がします。
ショアジギングロッドでは珍しい?曲げて獲れるロッドだと感じています。
フカセ釣りではG社の竿を愛用しているのですが、それに似ているような気がします。
かけた魚が大きければ大きいほど竿全体に重圧がかかり、腰にあてた竿尻からバット部分は絞り込んだように圧縮されてビクともせず安定しています。そのためリーリングはブレることなくスムーズにできます。
そして、ベリー(胴)部分は魚のハエや根などへのツッコミ、重量感を大きなカーブをえがいて曲げてタメをきかせて受け止めます。
ベリー上部からトップは魚のバタつきや細かな抵抗にすばやく反応してついてゆき、竿先がそれを吸収してさばいてくれる感じです。
このような状態でタメがきく角度でロッドを維持していれば、感度もかなりよいので魚の大きさ、重さ、大体の魚種がわかり魚の次の動きも予測しやすいです。
実際の釣行ではこのロッドで南紀では想定外の自己記録となるヒラマサを獲ることができました。
このロッドのように曲げて獲れる、タメがきく、ショアジギングロッドに出会えて本当によかったと思います。
自分が納得してこのロッドを購入しましたが使えば使うほどより信頼感が増し、大事に使い続けたいと思うロッドでした。
「でした」と前述したように過去形にしていた意味についてこれから説明させていただきます。
これはオチでもなんでもありません。
この間、部屋の模様替えをしようとして棚を移動させていたところ腰に激痛がはしり(当日より一週間前にヘルニア発症)、手を離した瞬間棚がロッドスタンドに直撃、、泣
一瞬で頭が真っ白に、、
放心状態のまま、棚を起こしてみると見事に粉砕骨折したG社製磯竿2本、ゼナックのPlug specialを発見。
総額42万円の損害状況を確認、、。
1週間鬱状態が続きました、、、(笑)
現在の私の財力では購入しなおすことはできないので「磯竿はまだほかの号数があるのでなんとかなりそう」と無理やり自分に納得させています。
あとはPlug specialだけでもとPCでショップリストを探すと、なんと2020年に製造中止、、、。
もう釣りに行く気力がなくなってしまいました(もちろん仕事も)。
2、3日してようやく我に戻り、ロッドの説明書についていたハガキで後継モデルの有無、性能、スペックを問いたくメーカーにおくりました。
しばらくしてメーカー側から封書が届きました。
そこに記載されていたことを簡略すると後継モデルは「DULO100H penciel」(デューロ ペンシル)だそうです。
メーカー側の説明によると「このロッドは前型の性能を受け継いでおり、全長は短くなったもののキャスタビリティや感度、操作性は全てにおいて前モデルを上回り、さらに進化させたロッドに仕上がっています。あなた様を失望させることはないはずと確信しております」ということでした。
これを読んで何かホっとして落ち着きました。
私はこのメーカーのロッドを最初に購入するとき、このメーカーの成り立ち、会社概要、理念、歴史などを真っ先に調べました。
そして、この封書を重ね合わせて思うことは「本当にハンドメイドというものは素晴らしいな」と感じました。
このメーカーのロッドは飾り気など全くなく使い手側の身になり、釣り人だけのために進化の歩みを止めない。
作り手の情熱や想いがそそぎこまれたよいロッドです。
皆様に自信をもっておすすめできるロッドです。
そして私は近々MUTOS DULO 100H penciel(ミュートス・デューロ ペンシル)を手に磯に立っていることでしょう。
ペンシルに命を吹き込む専用ロッド。[デューロ・ペンシル]はエキスパートモデル[デューロ]のダイビングペンシル専用ロッドとして開発。集魚効果の高いこのルアーにコンセプトを絞り込み究極の一本として完成した。正確に動かしてこそ、その威力を最大限に発揮するダイビングペンシルはジグ以上に繊細にそしてアングラーの思い通りにアクションさせることが重要になる。ハードなバットとソフトで繊細なティップセクションという2つの相反する特性を併せ持たすことが必要な、難易度の高いロッド開発だった。このロッドも他のゼナックロッド同様、膨大なプロトロッドと徹底したフィールドテストを要して遂に完成。綿密に計算されたティップセクションはその設計通りに仕上るよう、あえてアンサンドフィニッシュを選択し、絶妙なルアーコントロールを実現させた。また、ゼナック独自の成型方法のアンサンドフィニッシュはマットな落ち着いた風貌を纏っている。今まで獲れなかったフィールドでもダイビングペンシル+専用ロッドで大型のブルーランナーをおびき出し、主導権を与えることなくファイトが可能。繊細に計算されたティップセクションとHHクラスのバットを併せ持たせた最強のペンシルロッドで今まで取れなかったターゲットを攻略してほしい。
参考:ゼナックHP
筆者プロフィール
HIDE’s article