ヒラスズキ釣りをするなら知っておきたい「シーズナルパターン」
ヒラスズキのシーズナルパターン
ヒラスズキに出会うためにはいくつかの条件を満たすことが必要です。
それはサラシや潮、地形、ベイトであったりするわけですが、シーズナルパターンを見ていくと、それらの要因に加えてこの魚の本能に支配された行動、産卵期が密接に関係することが見えてきます。
ヒラスズキの産卵時期
産卵時期は、私が知る九州北部においてはおよそ12月から2月にかけてです。
早いものでは12月終盤頃には抱卵状態にあります。
しかし、その時期は個体差、または地域の差によって1〜2ヶ月の幅があるようですね。
経験上、1月上旬にキャッチしたものが産卵後であったこともありますし、4月上旬にキャッチした魚が抱卵状態だったこともあります。
このことからも産卵時期を明確に示すことはできませんが、その前後となる春と秋はヒラスズキが年間を通して最も多くのベイトを必要とするハイシーズンと言えます。
季節の移り変わりとともにベイトの種類や気象状況は変化しますが、晩秋から冬の12月から1月は、スポーニング直前の荒食い時期にあたります。
12月~3月
九州北部では西高東低の気圧配置がもたらす北西風が吹き荒れる日が多い時。
磯のサラシは日常化しています。
この時期のベイトは、沿岸部にはカタクチイワシが接岸し、きびなごも姿を見せ始めます。
海が荒れすぎて竿を出せない日が多くなるのがネックですが、状態のいい魚が掛かる期待が高まります。
産卵期にあたる1月から2月は釣果にムラが出やすい傾向があります。
ベストのサラシ具合であっても釣れそうで釣れないことがたびたび。
産卵中の個体が多くなり、捕食エリアが磯際から離れるためだと考えられます。
その中で産卵前のプリプリの個体が群れてきびなごを追っているシーンにも遭遇しました。この時期の釣果はベイトの接岸状況に左右されやすいです。
4月~7月
4月から5月は産卵後の高活性な個体が多く、釣果が伸びやすくなります。
九州北部ではサラシが出にくい時期に差し掛かりますが、サラシが広がればヒラスズキとのコンタクトは極めて高確率です。
この時期のヒラスズキはサラシとは関係ないゴロタ場のブレイクなどに群れていることも多く、普段見過ごすような意外なポイントで中小型が当たったりすることもあります。
この産卵後の荒食い期は年によっては6月ごろまで続きます。
梅雨に差し掛かると南風が吹く日が多くなり、気温も一気に上昇するため磯歩きはハードになりますが、沖磯や風向きに面したポイントが連なるエリアでは好期が続きます。
8月~9月
8月から9月は体力面でかなり厳しい季節を迎えます。
磯のヒラスズキにオフを定めるなら8月~9月でしょうか。
この時期は魚と対峙する以前に熱中症対策を念頭に置く必要があります。
しかし台風シーズンでもあり、台風がらみのシケで短時間の2桁ヒットの経験もあります。
残暑厳しい中でも条件次第でヒラスズキは磯際に姿を現すわけです。
このことからもヒラスズキが気温や水温の変化に順応している様子がうかがえます。
9月も後半に差し掛かればいよいよ秋のシーズンが幕を開けます。
10月~11月
10月から11月はひと雨ごとに気温が下がり北東から北寄りの風が吹く日が多くなります。
玄界灘に面した九州北部の磯は北寄りの風を正面から受け、海がシケる頻度を増します。
カタクチイワシの接岸もこの頃から密になり実績ポイントの大場所では群れたヒラスズキがヒットすることを珍しくありません。
磯に居ついて初めてルアーにヒットしたような50センチも満たない小型が多いのもこの季節によく見られるヒットパターンです。
数が出やすいのでビギナーもそれなりに楽しめる季節といえます。
まとめ
ヒラスズキは、その気になれば年間を通して磯から狙うことが可能です。
経験値を高めるためにも季節を問わず磯に足を運びたいものです。
この季節この風この潮ならここだ、と狙いを定めるのも手堅いですが、全く別のアングルからポイントをリサーチすることも新たな発見につながる第一歩と言えます。
すべては自然相手。フィールドへ立つことで発見は生まれます。新たな発見を積み重ねて、自分の成長、釣果へと繋がることを信じてぜひ。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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