基礎からわかるスロージギングで釣れる根魚の種類|生態や生息域紹介
根魚とは別名「ロックフィッシュ」とも呼称されており、主に海底の岩場周辺に生息しベイトフィッシュなどを捕食している魚のことを指しています。
青物などのように、回遊することは少なく、ほぼ一定の場所で過ごすのが特徴です。
高速での移動はあまり得意ではありませんが、ベイトを捕食する瞬間的な動きは極めて速く、一瞬で魚を飲み込む場面などが映像などでも良く見られます。
ベイトを追いかけていくというよりも、目の前に近づいてきた魚を捕食する捕食行動は、スロージギングに最も適したターゲットの一つといえます。
この記事では根魚の生態について掘り下げて解説していきます。
基礎からわかるスロージギングで釣れる根魚の種類
沖メバル(ウスメバル)
一般的にメバルと呼ばれる白メバルや黒メバルは、あまり深い場所には生息しておらず、ある程度の深さが必要なスロージギングの対象ではありません。
沖メバル(正式名称ウスメバル)は50mから300m程度の深さに生息しており、成長とともに深い場所に移動する中深海ジギングのターゲットです。
北海道の南から日本海側では対馬付近、太平洋側では駿河湾付近まで生息しており、比較的寒い場所を好みます。
メバル類は1年中狙うことができる魚ですが、沖メバルの場合は1月から6月くらいまで、特に3月から4月が良く釣れる時期です。
カサゴ・アラカブ・ガシラ
カサゴは沿岸部から水深200m程度まで生息している根魚で、主に夜間に活動します。
北海道の南部より南から沖縄まで広く分布しており、一か所へ長く定着し行動範囲が狭い魚です。
カサゴは魚体の小さな魚なので、メタルジグも小さめのものを選択するとヒットする可能性が高くなります。
カサゴ釣りの時期は秋から春先までです。
ショアからのルアーフィッシングでも良く釣れるカサゴですが、船釣りでは大型のカサゴを釣ることができます。
マハタ
マハタはスロージギングで狙いやすい魚種で、
単純に”ハタ”と呼ばれるものは「マハタ」を指す場合が多いほど知られた魚です。
生息域は、北海道から九州の南岸にかけての日本海側、仙台付近から屋久島までの太平洋沿岸など日本近海に多く生息しています。
最大で2m近くにもなる魚で、浅い場所から深いところでは300m程度の中深海に生息しています。
一年中狙うことができますが、特に多く釣れるのは秋から冬にかけてとなります。
成長するにしたがって深い海に移動し、1m以上の魚は概ね100m以上の深い海に生息するようになります。
旬は夏ですが、一年中、味が変わらないのもハタ釣りが人気の理由の一つです。
ハタの捕食行動の一つとして、上から落ちてくるものをよく見ているといわれるので、スロージギングのロングフォールが有効に働く可能性が高い魚種の一つと言えます。
キジハタ
キジハタは”アコウ”とも呼ばれ青森県から南の日本周辺海域に生息するハタとしては小型の類で、成長しても40cm程度にしかなりません。
特に関西で非常に好まれ、冬はフグ、夏はアコウと言われるほど好まれている魚の類です。
キジハタの生息する深さは主に、100mより浅い近海域で岩礁帯と言われる場所で小魚を狙っています。
一年中釣れる魚ですが、旬は夏なので6月から8月が釣りでは一番楽しめる季節となります。
ヒットするのはメタルジグのフォールの際が70%から80%程度と言われるほど、フォールに敏感な魚なので、スロージギングで狙うのには適した魚種と言えるでしょう。
クエ
生息域は、関東から西、南紀地方、四国、九州など日本沿岸では比較的暖かい海域に生息しています。
水深50m程度の近海に生息しており、体長は概ね60cm程度ですが、2mに達する場合もあります。
養殖もされていますが、天然のものは幻と言われる高級魚の部類に入ります。
群れを作らないで、単独で岩礁などに潜み、夜行性または薄暗い時間帯にベイトを待ち受けるという捕食行動をとります。
他のハタ類と同様に、フォールするメタルジグに良く反応するので、ゆっくりとフォールするように、メタルジグを用いるとヒットする可能性が高まります。
ホウボウ
ホウボウは、北海道南部以南で浅い場所から深い場所まで生息しています。
浅いところでは25mから深いところでは600mを超える深さまでを住みかとする魚です。
特に関東地方では多く見ることができますが、高級魚というよりも手軽に釣りを楽しめるのも特徴です。
肉食性の魚類で、甲殻類や小型の魚などを捕食し、最大で40cmまで成長しますが、20cmから30cmが比較的多いサイズになります。
釣りの時期は9月から1月までとなっていますが、特に冬場が良く釣ることができます。
浅い場所にもいるので、岸壁などから釣りを楽しむことができますが、冬場の釣りはオフショアがメインとなります。
スロージギングでは水深100m以下の深さでホウボウが釣れることがあります。
スローピッチジャークとロングフォールの組み合わせで誘うと効果的です。
アイナメ
日本沿岸に広く分布する根魚で、体長は30cmから40cmまで成長しますが、60cmを超える大型の個体も確認されています。
日本近海では、緯度が高くなるほど多く生息し、かつ魚体も大型化するのが特徴です。
わたしが主に釣りをしている九州北西部では、アイナメは釣れたことがありませんので、一度は釣ってみたい魚ですね。
アイナメの産卵時期は冬になるため、ベイトを追い求める晩秋から春先が釣りには向いている時期です。
アイナメはスローピッチジャークに良く反応することがあり、メタルジグを追ってボトムから上がってくることもあります。
おわりに
今まで紹介したほかにも、ホッケやクロソイなどスロージギングで狙うことができる根魚は多くいるので、挑戦してみてください。
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