全部わかる!!スロージギングタックルの選び方。基礎から学べるスロージギング②
前回の基礎から学べるスロージギング入門①に引き続き、基礎から学べるスロージギング入門②をお送りします。
前回の「基礎から学べるスロージギング入門①」はこちらから↓
今回のテーマはスロージギング専用タックルについてです。
「スローピッチジャーク」や「ロングフォールジャーク」は、ジギングのタックルを流用することも強いて言えば可能ですが、そもそもジギングとスロージギングでは概念(目指すもの・考え方)が違い、使用タックルの性質も異なっているので、併用はオススメできません。
ジギングをメインとするのか、スロージギングをメインとするのか。
あなたが一日の釣行で、どちらを中心に考えるのかにもよりますが、予算に合わせて、専用タックルを揃えておくと良いでしょう。
この記事ではスロージギング専用タックルについて考えていきますので、道具選びの参考にして頂けると幸いです。
全部わかる!!スロージギングタックルの選び方。
スロージギング用ロッドの選び方
スロージギング専用ロッドのコンセプトは
「ジグをより少ないジャーク距離で横に向かせたあとに、フォールを入れて上下の移動幅を抑え、ジグの滞空時間を稼ぐ」
という考えが元になっています。
従って、スロージギング専用ロッドは、
反発力が大きく、かつ胴調子(スローテーパー)
という特長を持っているものが多くあります。
答えなきロッドの選択。明確な目的を持って決める
スロージギングと一言に言っても魚種や釣りに行く水深など選択肢が多すぎて、
「スロージギングといえばコレが基準!!」という指標はない!というしかありません(笑)
スロージギングでは、水深50m程のポイントで釣りをすることもあれば、100~200m超えのポイントでアカムツを狙ったり、はたまた500m超えのポイントでアブラボウズを狙ったりと、あまりにも多様な要素が含まれるので、さまざまな釣りジャンルの中でも、特異な釣りだといえます。
そのようなわけで、スロージギング用ロッド選びで悩んでいる方は、一度レンタルロッドで実際に試してから購入することをおすすめします。
もし運が良いことに、気になっているロッドを知人が持っていたら、一度振らせて頂くのが確実です!
「百聞は一見に如かず」
スロージギングという特異な釣りでは、ロッドの使用感などの感覚的な要素は手に持ってみないとわからないものです。
スロージギング用リールの選び方
スロージギングは基本的に、船から真下にメタルジグを落として行うジギングなので、ベイトリールが中心となります。
右手巻きか左手巻きか?
スローピッチジャークでは、細かなハンドル操作が必要なので利き腕でハンドルを持つこと!
ジギングの場合は、ロッドワークよりもリーリングでの様々なテクニックの方が重要なため、利き腕でハンドルを回す必要があります。
やはり利き腕のほうが感覚が優れており、利き手の指が細かな動作をこなしやすいです。
ギア比
ギア比について考えてみましょう。
ギア比は、アングラーの体力などにも関係しますし、好みの分かれるところですが、
ギア比選びの基準としては、
大物狙いでパワーが欲しい場合は、パワーギアを。
早く巻き取りたい場合や小~中型魚がメインとなる場合には、ハイギアをおすすめします。
リールの番手
リールの番手については、狙う層や狙う魚によって選んでいけばよいでしょう。
ラインキャパは、概ね狙う水深の2倍程度あれば十分です。
水深100m程度の近海であれば、200~300m。
水深200m程度の中深海であれば、400~600m。
深海であれば600~1000m程度のラインキャパは必要です。
あとは狙う魚に合わせてリールの「最大ドラグ力」を意識してみてください。
「オシアジガー2000番」などの大きめのリールであれば、
最大ドラグ力10㎏。PE3号で400mとラインキャパも大きいですが、
自重が595gと重いため、100m前後の比較的浅いポイントでの小~中型魚狙いの釣りが多い場合は持て余すことになります。
スロージギング+電動リール
またスロージギングでは電動リールも魅力的です。
ダイワ製品「シーボーグ 200J-SJ」など、スロージギング専用モデルも発売されており、フォールスピードをコントロールできるモデルなど、スロージギングの世界をさらに広げてくれます。
スロージギング・ラインの選び方
スロージギングに限らず、ジギングに用いるラインはPEラインが主流です。
ライン自体の伸びが少なく、引っ張り強度が高いので、バイトした魚をしっかりと引き寄せることができるからです。
PEラインは、芯に対して原糸が編み込まれて一本のラインになっていることが最大の特徴となっています。
編数が少ない4本組ラインから12本組ラインまでのバリエーションがあります。
編数が少ないほうが耐摩耗性に優れていますが、しなやかさに欠ける傾向になります。
PEライン 4本組の特徴
- 伸び=8本組に比べ、若干ながら伸びが少ないです。
(メーカー差もあるので一概には言えませんが…) - 水中抵抗=8本組と比べて、4本組のほうが断然、抵抗は少なくなります。
- 潮切れ=4本組のほうが潮切れが良く、分があります。
- ガイド鳴り=ガイド鳴りします。
PEライン 8本組の特徴
- 水中抵抗=4本組と比べて、8本組は水がラインに張りつくのか水中抵抗が大きく、引いたときに、かなり重く感じられます。
- ガイド鳴り=ガイド鳴りはしません。
※バーチカルジギングではガイド鳴りはあまり気にする必要はなく、総合的に4本組(4本撚り)が適しています。
注意点としては、PEラインは伸縮性があまりないので、急に負荷がかかると切れてしまうことがあります。
このため一般的にPEラインはショックリーダーを用います。
スロージギング・ショックリーダーについて
ショックリーダーとしては、伸びが少なく、耐摩耗性の高いフロロカーボンがジギングでは主流です。
強度としなやかさを高次元で両立したアイテム。
巻きグセが付きにくく、根ズレにも強いので安心して使用できます。
表面は柔らかく、芯は硬くて強い設計になっています。
スロージギング用メタルジグについて
スロージギング用のメタルジグについて解説していきます。
スロージギングは、フォールを主体としてターゲットを誘うことを特徴としており、メタルジグについてもその特徴にあったものがおすすめです。
具体的には、フォールの際に水の抵抗を受けることで水中で横になり、ひらひらと舞うようにフォールしていくように形作られているものが良いでしょう。
スロージギング用のメタルジグとして提供されているものは、概ね偏平形状をしており、また表と裏の形が異なるように造形されています。
またスロージギング用のメタルジグは、フォールの最中に水の抵抗を受けるので、全長に対して重さがあるのも特徴です。
ジグのカラーの選び方
ジグのカラーが大きく釣果に影響するときと、そうでないときがあるのは経験上確かです。
ですが、なぜその色が良いのかという結論には至っていません。
いつもいつも同じカラーでばかり反応があるのなら解明の余地があるのかもしれませんが、そんなことってないですよね(笑)
結局、カラーの選定基準は「自分の好み」「自分の感覚的に釣れそうな色」なのだと思います。
ジグの重さの選択基準
私のジグの重さの選び方から紹介します。
それは、「釣りをする水深に150を足したウェートを基準」とすることです。
(水深100mならジグの重さは250gとなります。)
この基準を主として、その日の潮の速さや、上げ潮で喰いがいいのか?下げ潮で好反応を示すのかによってジグの重さを調整していくという感じです。
最も釣りやすい大きさを探ったり、魚の反応を得やすい重さなどを探るのもジギングの醍醐味の一つです。
まずは周りの人の使用ジグを探ってみて、自分なりの答えを探してみてください!
スロージギング・アシストフックの選び方
スロージギングに用いるメタルジグには、フロントとリアにダブルフックを使用するのが一般的です。
さらにフックを大別すると長軸・短軸にわかれています。
長軸フックの特徴
軸が長いタイプは、吸い込みやすく、バレにくいという特徴があるので、口内にフックを掛けるために使用します。
この長軸タイプのフックが適している魚は、吸い込み型の魚(青物など)や大型魚です。
短軸フックの特徴
軸が短いタイプは、掛かりが早いという特徴があります。
これは身に針が触れてからの刺さり込みが早いということです。
私の場合、スローピッチの釣りではこのタイプを上下とも2本出しでセットしています。
短軸は針自体が軽いため、ジグの動きを阻害しませんし、早く掛かるので魚を絡めとるようなイメージで使うことができます。
アシストラインの長さの決め方
アシストラインの長さは上下の針のハリ底が当たるか当たらないかの長さとして、ジグの中心付近で上下ともセットできる長さにするとトラブルを抑えることができるでしょう。
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ご覧になられてない方は釣果アップのために要チェックです!!